人手不足に勝つ!

人手不足は、採用だけで解決しない

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高まる「人手不足」のリスク

最近「人手不足」のニュースを目にすることが増えてきました。震災復興やオリンピックで需要が高まる「建設業」や、深夜のアルバイトスタッフが集まらず営業に支障が出ている「飲食業」など、話題にのぼる業界もさまざまです。

「人手不足」という社会的課題に対し、どのように立ち向かっていくべきでしょうか。

人手不足の背景

そもそも「人手不足」はなぜ起きているのでしょうか?ここでは、人口×地域×職種の3つの切り口でデータを読み解いてみましょう。

1.人口減少と高齢化

日本は人口減少に転じており高齢化率は高まる一方です。2060年時点では、人口8,674万人(2010年比4,132万人減(32.3%減))、高齢化率39.9%(2010年から16.9%上昇)との将来人口推計も発表されています。つまり労働力人口が減り続け、若者の”希少価値”は高まっていく傾向にあるのです。

総人口の推移 出典:「人口推計」(総務省統計局)
総人口の推移 出典:「人口推計」(総務省統計局)

2.都市部への一極集中

東京・名古屋・大阪を中心とした三大都市圏への人口集中は続いています。正確には、東京圏への一極集中が進み、名古屋圏・大阪圏は横ばい、他の地方は慢性的な転出超過(過疎化)というのが適切かもしれません。東京圏への転入超過数は、毎年10万人~20万人。これは地方都市1つ分が毎年東京に飲み込まれているような状態です。

三大都市圏の転入・転出超過数の推移 出典:「住民基本台帳 人口移動報告」(総務省統計局)
三大都市圏の転入・転出超過数の推移 出典:「住民基本台帳 人口移動報告」(総務省統計局)

3.職種による求職ニーズの違い

労働環境の厳しい職種は相対的に敬遠されます。有効求人倍率(=求人数÷求職者数(1を超えると人手不足))は職種によるバラツキが大きく建設業では3倍を超えています。つまり1人の労働者に対し3つの求職枠がある状態です。

職種別 有効求人倍率 出典:
職種別 有効求人倍率 出典:en japan

つまり、これらが同時に発生しているのが、今の状況なのです。
・若者が、東京の、人気職業に殺到する → 就職難
・若者は、地方の、労働環境の厳しい職種には集まらない → 人手不足

人手不足を解決するには

人手不足という構造的課題に対し、国は「全員参加型社会」を施策として掲げています。全員とは、若者・女性・高齢者・障害者を指し、彼らに対する「就労支援」と企業に対する「雇用促進」の両面からの働きかけを行っています。(参考:厚生労働白書)また外国人労働者の受け入れを活発化する動きも出てきています。

一方で、せっかく採用した人材をうまく活用しきれず、職場に定着させられないといった課題も顕在化しています。

「人手が足りない」→「人手を補う」という採用面の対策だけでは不十分。「より少ない人数で業務を回せるしくみ」や「採用した人材が定着できるしくみ」という業務面の対策と、セットで行わなければいけません。

穴の開いたバケツにいくら水を入れても漏れるだけ。まずは穴を塞ぐための対策もしっかり講じることが重要です。